アクリル水槽のセンターバー破損修理
先日あるお客様からアクリル水槽のセンターバーが破損したので、何とかならないかとご連絡を受けました。
現場で状況を確認すると、水槽上部の補強部分であるセンターバーが割れていました。
水槽の他の部分も確認しましたが、破損はセンターバーだけのようです。水や生体は入ったままの状態でしたが、即水槽破裂という状況にはならなそうです。が、早急に対応が必要な旨をお客様にお伝えし、対応を協議しました。
水槽の設置場所は事務所の一部ですので、お客様以外はそれほど出入りはない場所です。
もちろん水槽を新品に交換するのがベストですが、大きな水槽なのでコストを最小限に抑えて補強修理をすることになりました。
まずは水槽の水を魚やレイアウトはそのまま、極減まで抜きます。開いてしまった破損部分を多少、クランプで締め付けました。その後水槽メーカーの監修のもと、センターバーとフランジに穴を空け、ステンレスのプレートを4本の太いボルトで固定し完了です。
割れた部分は再接着しても強度的に無意味なので、そのままです。水圧によって上にせりあがるように割れているので、補強プレートは下からあてています。
これで同じ個所の破損は問題ないと思われますが、もちろん絶対に大丈夫とは言い切れません。しばらくして状況を見ながら新品水槽への入替を検討することになります。
水槽メーカーによるとセンターバーの破損は稀ではありますが、起こるそうです。接着部分が剥がれているわけではなくアクリルが完全に割れている状況でした。設置状況にもよりますが、主な原因として考えられるのは、「温度変化」のようです。例えばエアコンの風が直接当たっていたり、直射日光が当たってしまう場所など、温度変化が大きく、アクリルが収縮を頻繁に繰り返すことによって劣化してしまうのではないかということです。
長くこの仕事をしているといろいろなことが起こります。そういった時の対応力も大事だなと感じました。
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