ろ過器のメリットデメリット(2)外部ろ過器

ろ過器のメリットデメリット(2)外部ろ過器

アクアリウム業界では様々なろ過器(ろ過フィルター)が開発され、たくさんの商品が販売されています。あまりに種類が多いので、熱帯魚・海水魚を飼いたくてもどれを選べばよいかわからなくなっているのが現状です。この点でアクアリウムは難しいと思われているように感じます。

今回は各ろ過器のメリットデメリットを理解することで適切な選択ができる一助になればと思います。別ページのろ過の種類も併せて読んでいただけるとより理解を深められると思います。

せっかくなので私のプロとしての私見も載せていきたいと思います。今回は外部ろ過器についてです。

外部ろ過器(外部フィルター)

外部ろ過器の仕組み

水槽の横、もしくは水槽台の中に設置するろ過器です。水を一度ろ過器の内部に満たし、ポンプで水槽に戻します。「物理ろ過」「吸着ろ過」「生物ろ過」を行います。フレーム付き水槽、オールガラス水槽(フレームレス水槽)どちらでも使用可能です。

 

外部ろ過器のメリット

・物理ろ過、吸着ろ過、生物ろ過すべてを組み込める
・水草水槽でCO2添加する場合、CO2が逃げにくい
・モーター音が静か
・水槽上部は何も設置しないのですっきりしている

 

外部ろ過器のデメリット

・水が空気に触れないのでエアーレーションをする工夫が必要
・給排水パイプが目立つため、美観が悪い
・パイプ、ホース内部の汚れが目立つ、メンテも面倒
・設置スペースが別途必要で隠せない場合は美観が悪い
・小さな魚やエビなどが吸い込まれる可能性がある
・初回設置時にホースなどの取り回しが悪く面倒
・各部の部品が多いため、構造が複雑で部品が破損しやすい
・メンテ後かなり注意して組立てないと水漏れの危険性が高い
・比較的高価

 

最後に

私見ですが、5段階評価で3というところです。ちまたではろ過能力が高いといわれていますが、上部ろ過器と変わらないように思います。

単発メンテナンスでご依頼いただく理由のNo,1は「外部ろ過器の内部やパイプ・ホースのメンテナンスが面倒」です。メンテ後にお客様が「こんなに水流強かったっけ?」と驚かれます。ろ材が目詰まりするため、こまめなメンテ・交換が必要なのです。その割にメンテナンス時のリスクが高いのです。私自身、いろいろな外部ろ過器を使用してきましたが、ホースの接続部分を破損させたり、しっかりとフタが閉まっていなくて水漏れさせてしまった経験があります。

外部ろ過器が適している水槽は、水草水槽です。